訓練のためにエヴァに搭乗するシンジの目は虚ろだった。次なる使徒の襲来に備えて、シミュレーションで射撃の訓練をしているが生気を感じさせない。
「よく乗る気になってくれましたね」と心配するオペレーターの伊吹マヤに対して、「人の言うことにおとなしく従う。それがあの子の処世術よ」とリツコは答える。
彼女らの前で、シンジは淡々と「目標をセンターに入れてスイッチ」という〝作業〟を繰り返していた。
明くる日、シンジは学校に向かっていた。教室に着くと、窓際に座って外を見つめるレイの姿があった。一方、ビデオカメラを片手におもちゃではしゃぐ相田ケンスケに、委員長の洞木ヒカリがしばらく登校していない鈴原トウジことを聞く。
エヴァの事件以後、被害者が出ているらしいと言うケンスケの言葉に心配するヒカリ。そこに登校したトウジが姿を見せる。ケンスケがしばらく登校してこなかった理由を尋ねると、先日起こったエヴァと使徒との戦いで彼の妹が被害に合ったのだと言う。トウジは、妹が被害に合ったのはエヴァのパイロットのせいだと逆恨みをしていることを知ると、その当事者がシンジであると、ケンスケは勘ぐった。
授業中、エヴァのパイロットであることをクラスメイトに聞かれて、シンジが〝YES〟と答えてしまったことから、クラスは大騒ぎになった。それを知ったトウジは、放課後に校舎裏にシンジを呼び出して彼を殴る。あくまで妹のためだと説明するケンスケの言葉に、シンジは「乗りたくて乗ってるわけじゃない」と漏らす。
トウジたちが去った後、シンジの前にNERVの非常召集を知らせるレイが現れた。
A transfer
新たな使徒出現によって、東海地方を中心とした関東・中部全域に特別非常事態宣言が発令された。前回の使徒が15年のブランクでやってきたのに対し、今回は三週間での襲来となった。第4の使徒である。
地下シェルターに非難させられたケンスケは、地上の戦闘をどうしても見たいとトウジを外へ誘い出す。しかし、後にそれが大きな問題となってしまう。
エヴァ初号機に搭乗したシンジは、シミュレーション通りに行動していく。しかし、不意に攻撃を受けたシンジは使徒に翻弄され、エヴァの電源であるアンビリカルケーブルを断線させてしまう。それによってエヴァの活動限界は5分に制限された。
使徒の攻撃で山に吹き飛ばされたシンジは、エヴァのすぐ真下に怯えたクラスメイトがいることを目撃する。その場から身動きの取れなくなったシンジは、使徒の攻撃を受けることしかできない。それを見たミサトは、トウジとケンスケの二人を操縦席へ乗せることを提案する。
一時的にエントリープラグを開放し、二人を回収し終わると、ミサトが一旦退却を命ずる。しかし、シンジはミサトの命令に背き攻撃に転ずる。プログレッシブ・ナイフを装備すると、使徒のコアめがけて突進。活動限界を超えて完全に停止する直前でコアを破壊し、目標を沈黙させる。
シンジの壮絶な戦いを見てから、シンジのことを気にかけるトウジ。ケンスケが調べた電話番号に電話しようとするのだが……。