漫画版『新世紀エヴァンゲリオン』第9巻に関する情報です。目次、前巻までのあらすじ、各話に収録された内容を確認することができます。アニメ版との比較や考察の参考資料にお使いください。
イントロダクション
描き下ろしイラストのみ。
PROGRAM - EVANGELION 9
- STAGE.57
- フィフス・チルドレン
- STAGE.58
- 拒絶
- STAGE.59
- プライド
- STAGE.60
- ドール
- STAGE.61
- ロンギヌスの槍
- STAGE.62
- distance
- STAGE.63
- 応戦
前巻までのあらすじ
暴走した初号機の内部に取り込まれてしまったシンジを救うべくサルベージ計画が実行された。心を固く閉ざしたシンジに拒否され一時は失敗したかに見えたが、意識の波の中シンジは母ユイと向き合っていた。「自分の進むべき道は自分で決めるのよ。私はいつでもあなたを見ているわ」と優しく声をかけられ、心を開いたシンジはついに生還する。その騒ぎの直後、今度は冬月が拉致される。ゲンドウの行動を問題視しているゼーレが冬月に情報提供を要求する為だった。だが、それを拒否しつづける冬月は一方で過去の事を回想していた。ゲンドウ・ユイとの出会い、セカンド・インパクト、アダム再生計画、エヴァ零号機、人類補完計画、そしてネルフの誕生……様々な過去を回想している時、加持が現れ開放される。だがその行動は加持にとっては最後の仕事になってしまう。何者かによって殺されてしまう加持。加持の最後の言葉を受け取ったミサトは泣き崩れながらも前に進むことを決意する…。
第9巻の掲載内容
第57話:フィフス・チルドレン
幼い頃の記憶を呼び戻しながら、アスカは自力で倒した使徒が一体だけという事実と向き合う。アスカは自信を失い、テストにもその影響が出始めていた。リツコはレイの零号機を優先させる。シンジは体調が回復してからも、学校に行くことをためらっていた。
シンジはトウジの件を負い目に感じて学校には行けない。そのまま途中で寄り道をしていると、廃墟の隙間を流れるピアノの音に導かれて、カヲルと遭遇する。
カヲルは初対面とは思えない距離感でシンジに接触し、転校生を名乗って学校まで案内するように求める。シンジが見つけた迷い子猫がいつまでもつきまとって来る。すると、追い払おうとするシンジを見かねて、カヲルは子猫を躊躇なく絞殺した。
冷酷な一面を見せたカヲルは、自身がフィフス・チルドレンであることを明かす。
第58話:拒絶
ケンスケとヒカリは、教室の窓からシンジとカヲルの姿を見つける。二人のいる教室は、以前とは様子が異なり、生徒の数も減っていた。シンジは距離感がおかしいカヲルに不審を抱く。
アスカのシンクロ率は落ちる一方だった。リツコがフィフス・チルドレンの存在を明かす。ミサトは知らない。
アスカの前にカヲルが現れる。エヴァに対して弱気になっているアスカにカヲルが意見し、揉め事になる。シンジが仲裁に入り、ミサトが騒ぎを聞きつけた直後、アスカは貧血で倒れる。
ミサトがアスカを連れて医務室へ向かう途中、警報が鳴り響き総員第一種戦闘配置が発令される。
第59話:プライド
衛星軌道に現れた使徒。強がってエヴァに乗るアスカ。レイの準備が整い、超長距離射撃が実行される。バックアップを命じられたアスカは独断で発進する。シンジは待機命令を納得できずに、司令室に出向き抗議するが、それはゲンドウの絶対命令だった。
雨の中、レイに変わってアスカの弐号機がライフルを構える。アスカが攻撃する前に、使徒の方角から閃光が浴びせられる。精神汚染が始まり、取り乱したアスカは、ライフルを暴発させる。
第60話:ドール
敵の見えない攻撃を受けてアスカが呻く。戦闘不能に陥った弐号機に変わって、レイが零号機で射撃を実行する。距離が遠すぎて、射撃は使徒のA・T・フィールドに弾かれる。
使徒は精神攻撃の波長を変えて人を理解しているように見える。アスカは過去の記憶に苦しむ。自分の出自、居場所のなさ、母親の拠り所のない存在。アスカは心を汚され、それ以上動けない。
第61話:ロンギヌスの槍
目標は依然、空中に留まっていた。打つ手をなくしたミサトに、シンジが初号機での出動を申し出る。ゲンドウはそれを拒絶して、レイにロンギヌスの槍を使うよう命じる。
レイはターミナル・ドグマを降りて、磔にされたアダムの正面に立つ。アダムの体から槍を抜いたレイが地上に戻る。投擲体制、カウントダウンが始まる。レイの放った矢は、使徒のA・T・フィールドを貫き、これを消滅させる。それと引き換えに、ロンギヌスの槍は回収不可能となる。
アスカは精神負荷を負いすぎて回復のみ込みは未定となる。ミサトは納得のいかない顔で、カヲルのネルフ配属および弐号機パイロットへの任命を伝える。
第62話:distance
ゲンドウはゼーレよりロンギヌスの槍に関する尋問を受ける。ゲンドウは聞く耳を持たずに退席する。密かにカヲルが密偵を行っている。ゼーレはこれ以上の独断をさせるまいと、カヲルに密告を命じる。
カヲルはレイと接触を試みる。自分と同じだと言ったカヲルに対して、レイは違うと答える。カヲルを交えたシンクロ試験。カヲルのシンクロ率は周囲の期待を上回る。
テストが終わり、シャワーを浴びるシンジにカヲルが距離を詰める。そのアプローチから逃げ出したシンジは、レイを見つけて追いかける。シンジは、レイと言葉を交わすが、これ以上距離が縮まらないのではないかと思う。
ミサトはマコトと密会し、カヲルに関する情報を交わす。その時、使徒出現の一方が入り、ミサトの視界にもそれが映る。
第63話:応戦
大涌谷上空に、謎の光の輪が出現した。エヴァ零号機、弐号機が出撃する。シンジの待機命令は解かれていない。ミサトは敵の動きが分かるまでレイとカヲルに待機を命じる。しかし、早くもレイが目標の動きを察知する。
レイの攻撃。光の紐状と化した使徒に銃は効かない。カヲルが動く。格納庫から新たな武器、デュアル・ソーを受け取る。
レイの追撃に反応して光の紐が分裂。零号機が侵蝕攻撃を受ける。カヲルの攻撃もまた効果がない。レイは光の触手に貫かれて戦闘不能に陥る。