新世紀エヴァンゲリオン 第拾九話「男の戰い / INTROJECTION」あらすじ

エヴァンゲリオンTV 第19話 タイトル
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 3号機の事実を知って、NERVに怒りを向けたシンジは初号機に立て篭もっていた。オペレーターたちは、何とか言葉で説得しようとする。しかし、トウジを殺そうとしたという事実に対して、シンジは何も受け付けようとはしない。このままでは、本部を破壊しかねない状況に、ゲンドウは「子供の駄々に付き合っているヒマはない」と言って、L.C.L.圧縮濃度を限界まで上げるように指示を出す。
 シンジは悔しさを滲ませながら、徐々に意識を失って行った。

「だめかもしれないわね、あのバカ。立ち直れないわよ。きっと」
 病院の待合所で壁にもたれるアスカは言った。シンジについてレイが尋ねると、アスカは、今ごろ夢でも見てんじゃないのと返す。その言葉を聞いて不思議そうな顔をするレイに、「あんた、見たこと無いの?」とアスカは言った。
 病院のベッドで目を覚ましたトウジは、隣に寝ているシンジを見て、自分の置かれた状況を把握しきれないまま、再度眠りに落ちていった。

 3日間眠り続けたトウジは、不思議な夢を見る。シンジとレイが電車内で口喧嘩をしている。自分の心情を叫ぶシンジ。目を覚ますと、委員長のヒカリがお見舞いに来ていた。シンジの姿がないことを確認したトウジは、妹に自分の無事を伝えて欲しいとヒカリに頼んだ。

 トウジよりも先に退院していたシンジは尋問されていた。命令違反、および初号機を私的に占有した件についてゲンドウに問われると、シンジは、エヴァにはもう乗りたくない、ここにはいたくないと告げる。また逃げ出すのかとゲンドウは言った。シンジは無言のままだった。お前には失望した、もう会うこともない、とゲンドウが言うと、シンジは自分もそのつもりだと言って立ち去る。

 サードチルドレンの登録は抹消された。初号機の専属パイロットはレイに切り替えられ、ダミープラグをバックアップにするよう指示が出される。

 ミサトの家。最後のベッドでまどろむシンジ。ケンスケから電話が入る。無言でケンスケの声を聞くシンジ。エヴァに乗れることを羨むケンスケ。自分の想いをぶつける彼の声は、盗聴妨害システムによって途切れてしまう。

 駅の前で向き合うシンジとミサト。これからのことについて忠告するミサトの声にもシンジは動じない。なぜ選ばれたのがトウジだったのか、真相を知ろうとするシンジ。ミサトは自分の思いも乗せて、シンジのクラスメイトが選抜の対象だった事実を伝える。全て仕組まれていたことなのだと、ミサトは自分の夢や願い、目的をシンジに重ねていたこと、それがシンジの重荷になってたことも知っていると告げる。NERVは、“選ばれた少年”に未来を託すしかなかったのだ。それだけは覚えておいて欲しいことも告げる。しかし、シンジは「勝手な言い分ですよね」と言って揺らがなかった。本部までのパスコードと部屋はそのままにしておくというミサトに、自分の決意の固さを突き通すシンジ。ミサトは、そのやり取りの中でシンジの内面の変化を強く感じ取っていた。

EVANGELION EPISODE 19

 シンジは、駅のホームで一人電車を待っていた。そこに、非常事態宣言が発令されたことを告げるアナウンスが流れる。
「使徒だ……」シンジは複雑な心境を抱く。

 駒ケ岳防衛線を突破した使徒は、空中に浮遊しながら強力な光線を発射。その威力は18もある特殊装甲を瞬時に貫くものだった。地上迎撃は間に合わないと判断したミサトは、弐号機をジオフロント内に配置するよう指示。左腕の再生がまだ完了していない零号機は使えない状況であるため、ゲンドウは初号機でレイを出動させるように指示を出す。しかし、レイを乗せせた初号機は、神経接続を拒絶。
「……だめなのね、もう」とレイは言う。
ゲンドウは「私を拒絶するつもりか」とつぶやく。
急遽、ゲンドウは、レイを零号機で出動させるように変更する。現状を危惧するミサト。しかし、レイは行くことを受け入れる。レイは心の中で「私は死んでも、代わりはいるもの」と覚悟を決める。

 強烈な光線攻撃を止めない第14使徒ゼルエル。アスカは、シンジがいなくても自分一人で対応できると意気込んでいた。A.T.フィールドは中和しているはずの使徒に対して、あらゆる銃火器で攻撃するも、一向にダメージを受ける気配はない。もう二度と負けられないと言ってバズーカを放つアスカ。しかし、全く通用しない。ゼルエルは、折りたたんだ帯状の腕を展開すると、弐号機の両腕目掛けて切りつけ、そのまま切り落としてしまう。打つ手を失ったアスカは、両腕の無い機体を揺らして、捨て身で突っ込んでいく。使徒は靭やかな腕を再び引き伸ばし、そのまま弐号機の頭部を切断した。

 避難所に留まっていたシンジの目の前に、切断された弐号機の頭部が落下する。騒然となる現場の中で、アスカの置かれた事態を憂慮するシンジ。

 発令所では初号機にダミープラグを搭載して、再起動を掛けていた。しかし、初号機はダミーを拒絶。それを見たゲンドウは、冬月に任せて現場を離れる。

 完全に沈黙した弐号機を前にして、シンジは立ち尽くす。そこへ偶然居合わせた加持に声を掛けられる。加持は、死ぬときはここがいいからと言って、かつてシンジを案内したスイカ畑に水を撒いていた。そこで加持は、サードインパクトの事を語り始める。地下に眠るアダムと使徒が接触すれば、人類は終わるということを。それを止められるのは、エヴァンゲリオンだけであることを。

 その時、N2爆弾を抱えた零号機が現れる。シンジはレイの名前を呼ぶ。自爆を試みるレイに騒然となる発令所。A.T.フィールド全開で使徒の懐に飛び込んだ零号機。しかし、N2爆弾がコアへ命中する直前、シールドで防がれてしまう。凄まじい爆風が放たれた後、生き残った使徒は零号機の顔面を切断し、完全に沈黙させる。

 シンジと加持は、その惨劇を目の前で見ていた。加持は、君にしかできないことがあるはずだとシンジに問いかける。後悔しないためにも、自分が今何をすべきなのか、自分で考え、自分で決めるように、と。

 ついに最終装甲版が突破される。初号機の準備が思うように進まない中、ダミープラグによる起動をやり直すように指示を出すゲンドウ。そこに、息を切らしたシンジが現れる。自分を初号機に乗せてくださいと叫ぶ。なぜここにいる。そう言ったゲンドウの姿に、シンジは勇気を振り絞って「僕はエヴァンゲリオン初号機のパイロット、碇シンジです!」と答える。

 メインシャフトを降下し、使徒が壁を破壊して発令所へと侵入してくる。使徒が至近距離で光線を発射する直前で、エヴァ初号機が殴りかかり阻止する。激しく揉み合う中、使徒の攻撃で左腕を失う初号機。ゲンドウはそれをかたくなに見守る。気迫で競り勝ったシンジは、射出リフトに使徒を追いやると、ミサトにロック解除の合図を送る。地上へ押し出された2つの巨体は、そのまま地面に叩きつけられる。馬乗りになった初号機は、残った方の腕で使徒を殴り続ける。シンジが勢いで押し切るかと思われたその時、活動限界を迎えた初号機は、その手を止めてしまう。

 動きの止まった初号機を、今度は使徒が痛めつける。剥き出しになったエヴァの心臓部に目掛けて、容赦なく腕を振り下ろす使徒。必死にエヴァを動かそうとするシンジ。
「動け、動け、動け、動け、動け、動け、動け、動け、動いてよ!」
「今動かなきゃ、今やらなきゃ、みんな死んじゃうんだ!もうそんなの嫌なんだよ!だから、動いてよ!」

 シンジの想いに共鳴するかのように鼓動を始めるエヴァ初号機。使徒の腕を掴み取ると、そのまま引きちぎって吹き飛ばす。
――エヴァ再起動。
引きちぎった使徒の腕を、失った左腕に同化させると、元の形に再生していく初号機の腕。言葉を失うミサト。初号機のシンクロ率が400%を超えていることに驚くマヤ。
「やはり目覚めたのね、彼女が」とリツコが言う。

 雄叫びを上げる初号機。使徒の攻撃に対して、空を切り裂く衝撃波で応戦。その攻撃は、使徒のA.T.フィールドもろとも切り裂く程の威力を見せつける。瀕死になった使徒に這って近づいた初号機は、そのまま顔に喰らいつくと、使徒を捕食し始める。その光景に驚愕するミサトとオペレーターたち。
「S2機関を自ら取り込んでいるというの?」とリツコが言った。
立ち上がった初号機が、変体を始め、自らの装甲を破ると、あれはエヴァ本来の力を私たちが押え込むための拘束具なのだということをリツコが明かす。それを見たリツコは「私たちには、もうエヴァを止めることはできないわ……」と言った。

 初号機の覚醒と開放を見届ける加持は、これもシナリオの内なのかと、見えないゲンドウに声を投げかける。司令室のガラス越しに事の成り行きを見守るゲンドウと冬月。これもシナリオの内だと言わんばかりの冬月に対して、全てはこれからだとゲンドウは言う。

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